boyaki

一介のオタクが感傷に浸る為のblog

ラナンキュラスに想いを馳せる

わたしは今、毎月2回ミニブーケ(もしくは一輪挿し)が届くサービスを利用している。早いもので既に2ヶ月が経とうとしていて、現在窓際を飾っているのは5種類目のものだ。シックな色合いで、独特なかたちをしたもので、かわいい。

どうもわたしは、自覚していた以上に草花が好きなようだった。

あんまり知識もなければ執着もないので、なんとなく好きなのかなくらいだったのだけども、いまの認識は「なんとなくだけれどもめちゃくちゃに好き」にアップデートされた。思い返してみれば花の季節には花見に行き、紅葉の季節には紅葉を愛で、たまに通る銀杏並木道にはかならず見惚れていたのだから、やっぱり前から好きだったのだと思う。

(例として銀杏だけ具体的なのは、たぶんわたしの好きな色がイエローだからだ)(色鮮やかに記憶に残るのは、山吹であったり、向日葵であったり、ミモザであったりする。タンポポや菜の花も好きだ。ちなみに埼玉県営の権現堂公園はソメイヨシノと菜の花の並びがうつくしいので、おススメです)

 

利用しているお花便はFLOWER(https://flowr.is)で、毎回2種類のうちから片方を自分で選ぶことができ、ポストインで届けてくれる。選び忘れてもランダムで届けてくれるようだ。わたしの母にも勧めたところ早々に選び忘れていたが、それでもかわいいブーケが届いたと喜んでいた(スキップ機能もあり、長期の不在にも対応されているからすごい)

安価で手軽でかわいいし、ちょうど忘れたころに届けてくれるのが誰かからのプレゼントみたいで、めちゃくちゃに嬉しい。まさにわたしにとって神アプリで、気がつけばつい宣伝の真似事をしてしまう。中の人ではありません(でも気になったら是非試してみてね。わたしの招待コードはVU3Lです)

このアプリでは注文履歴を見ることができて、そこではお花の写真とかんたんな説明が表示されている。わたしにとって見たことも聞いたこともないものが届くことがあり、それがなんの花であるか調べられるのが、けっこう嬉しい。散歩しながら眺める花は、なんだろうなと思いつつ終わってしまうからだ。

届いたブーケと説明を照らし合わせて、ノートにスケッチを残して、稀にウェブで検索をかけてみたりして、そうして自分のなかに何かが遺っていくような感覚を幸福におもう。

 

 

 

関心を向ける時間が増えると、過去を思い返すことも増える。

名前を覚えることが苦手なわたしが、それでもしっかり覚えていたいと意識して記憶したのが、ラナンキュラスだ。つい今年の春先である。

ツイッターをぼんやり眺めていたときに、視界に入ってきたのがその花だった。あんまりに綺麗だったから、しばらく惚けてしまったのだった。

それをラナンキュラスだと知ったのはツイート主がそう紹介していたからであって、わたしはすぐさま検索をかけた。けれど、その写真のような一輪は見当たらず、しかし品種としては正しくそれであるようで。つまりはその紹介された個体が、そのたった一輪が、その写真のうつくしさが、わたしの心を射止めたということだった。

だから、たぶん、わたしはそのラナンキュラスに出会うことはないのだろうなと思っている。

そんなこと分かっていて、それでも尚いつか出逢うことができたらなんて、その名を期待と供に覚えたのだった。口の中で転がすその音は、なんだか特別な響きがして、心地がいい。

 

わたしは今でも、幻のラナンキュラスに焦がれている。